時雨堂の 8 期方針

V
6 min readOct 1, 2019

--

7 期が終わり、8 期に入りました。時雨堂の方針を書き出していきます。

基本的には自社製品への投資です。それ以上は特にないです。

まとめ

今期はお手伝いで稼ぐ売上を減らすため、売上を伸ばす予定はありません。そのため、賞与も控えめ or なしになる予定です。

時雨堂に数年に1回来る冬の時代というやつです。自社製品を育てたり、新しいビジネスの種を巻いたりという1年にしていければとおもいます。

自社製品 (クローズドソース) への投資

WebRTC SFU Sora

最優先は WebRTC SFU Sora への投資です。発行済みライセンスが 350 を超えて多くのお客様に使っていただいております。ただまだまだやれていないことは多く、今期は引き続き Sora への投資をしていきます。

  • マルチストリームのサイマルキャスト対応
  • サイマルキャスト録画への対応
  • スポットライト録画への対応
  • スポットライトのサイマルキャスト対応
  • 帯域推定機能
  • AV1 対応
  • マルチストリームの事前視聴対応
  • 分割録画機能
  • QUIC / WebTransport 対応
  • MP4 録画機能
  • 音声レベルシグナリング通知機能
  • 大規模配信への対応

ざっと適当に書き出しただけでもこれくらいあります。一つ一つの機能が重めなのが多いのですが、できるだけ早めに対応していければと考えています。

QUIC / WebTransport / HTTP/3 関連

Sora 19.10 リリースが落ち着いたら少しずつ手を付けていく予定です。こちらは Sora での利用を前提としているので、クローズドソースです。さらにクライアントを実装する予定はなく、ライブラリとサーバのみです。すべて Erlang/OTP で実装しています。

最近手を動かせていないので追従できていませんが、あまり大きな変更はなさそうなので、なんとかやっていけそうです。

こちらは先人が多いため、追いかけていくというスタイルで行く予定です。

自社製品 (オープンソース) への投資

色々 OSS で出して、沢山の人に使ってもらえています。とても楽しいですし、今後もやっていきます。

Sora SDK

JavaScript / iOS / Android の SDK を OSS として公開しています。できるだけ機能を増やさず、安定性を重視して開発しています。

やはりクライアント側のコードが読めるのはいいですよね。

こちらは Sora に合わせていく製品ということもあり、必要になったタイミングで機能アップデートを進めていきます。また、サポートもできるだけ早く対応するように意識してます。

大きな変化をできるだけ少なくするというポリシーで進めていきます。

WebRTC ネイティブクライアント Momo

Jetson Nano に対応して、4K@30 な配信を実現できるようになり、ほぼほぼやることがなくなってきた Momo ですが、libwebrtc のアップデートは追従していきます。

あとは目玉としては Raspberry Pi 4 対応でしょうか。ただおそらく何もせずに動いてしまうと思うので … ドキュメントを更新して終わり、になりそうです。

双方向を Momo でどうにかしたいなと思ったりしていますが、この部分は色々慎重に進めていきます。

今期はあまり動きがないかもしれませんが、安定化という面ではガッツリ取り組んでいきますので安心してください。

WebRTC シグナリングサーバ Ayame

SDK をゴリゴリ開発している Ayame です。Ayame は WebRTC の P2P をもっと気軽に使ってほしい!というおもいから開発をはじめました。

さらに SDK も Web だけでなく、Android 、今は iOS を開発しています。今後は Unity や React Native も増やしていく予定です。

SDK が充実したオープンソースでベンダーロックインされないシグナリングサーバを提供できているのは本当に嬉しいです。

今後はできるだけ機能は増やさず、気軽にカスタマイズできるようにという方向で進めていきます。

React Native WebRTC Kit

Android 対応が終わり、現在 DataChannel 対応をしています。今後も libwebrtc のアップデートをしつつ、新しい機能への対応は継続的にしていきます。

そして目玉として実は React Native for Windows への対応を進めています。これが実現すれば React Native for Windows で WebRTC が利用できるようになります。楽しみにしててください。

かなり安定して使えるライブラリだとおもいますので、是非使ってみてください

WebRTC 配信ソフトウェア Komugi (仮)

あまり知られていないとおもいますが 、実は WebRTC を利用した配信ソフトウェアを開発しています。OBS とかあんな感じのやつです。

利用してる技術はかなりとんがっております。

  • Windows 向け
  • libwebrtc
  • React Native for Windows
  • React Native WebRTC Kit
  • NVIDIA や AMD 、Intel のハードウェアエンコーダへ対応

安定して WebRTC を配信させられる配信ソフトウェアを中長期的ではありますが作り上げれればと思います。

できるだけライブラリよりに作っていくことで、気軽にカスタマイズや拡張ができるようにしたいなと考えています。配信ソフトウェアというより配信ソフトウェアキットと言う感じでしょうか。

動く所まで来たら OSS として公開しますので楽しみにお待ち下さい。

自社サービスへの投資

前期は久々に自社サービスを立ち上げました。

WebRTC シグナリングサービス Ayame Lite

Ayame を利用したシグナリングサーバを提供するサービスです。無料で利用でき、GitHub アカウントを利用して登録すれば、TURN サーバやルームの認証機能、ログ閲覧機能まで使えてしまう本当に便利なサービスです。

Ayame をそのまま利用しているので、Ayame SDK がそのまま使えるのも魅力だとおもいます。

今後は TURN の統計機能やウェブフック機能などを追加していく予定です。冗長化にもチャレンジしていければと考えています。

気軽に無料で使えるサービスとして継続できればと思います。

お手伝いは控えめに

WebRTC とは関係ない外のお手伝いはかなり控えています。とはいえ、面白い仕事などあれば、話は聞きに行くので気軽に声をかけてもらって大丈夫です。

--

--

V
V

No responses yet