なんというか、正直にいって衝撃を受けてる。Discord は「ある程度ユーザ数を集めたら MS とかに買収されて終わりなのでは?」なんて思っていたからだ。
月 4.99 ドルの Nitro なんかではこの大規模なサービスを支えきれないだろう。
Discord は自分の大好きなサービスの一つだ。WebRTC や Electron 、Elixir 、React 、React Native 、GCP といった自分好みな技術選定。
自分が運営している技術コミュニティや、自社の OSS な製品のサポートツールとして使ったりもしている。安定感があり、軽量でパーミッションも考えられていてとても使いやすい。
お金大丈夫なのか?ともずっと思っていた。もと OpenFeint の CEO が起業したこともあり、(GREE に買収されたので) お金はあるんだろう。さらに調達も 30,000,000 ドル以上を調達している。
お金集めるだけ集めて、どこまで走り続けるんだろうと思っていた。ユーザ数は 1.3 億人を超え、同時接続数は 820 万、一日のユーザ数は 1900 万人。
Discord はあっというまに世界最大級のゲームユーザを抱えるチャットシステムになっていた。
最近では Nitro ユーザであれば 720p 60fps または 1080p 30fps で 画面共有機能がついて、ゲーム配信もできるようになった。
Discord は 250 万同時ユーザのボイスチャットも支えている。
ゲーム向けチャットシステムとして、ほんとよくできている。
そんな超大規模ユーザを抱えるゲーム向けのコミュニティツールが、ゲームストアを開始した。
つまり、一夜にして超大規模ユーザを抱えるゲームプラットフォームになった。
Nitro は月 9.99 ドルの Nitro 契約ユーザは一部の Nitro 向けゲームが無料でプレイできる。さらに PC をスキャンしてゲームの管理までできるようになった。
もうわけがわからない。
Discord は最初からこれを狙っていたのだとしたら本当に凄い。衝撃しかない。
ここからは蛇足。
最近 Google のProject Stream が WebRTC を利用したブラウザでのクラウドゲーミングを実現している。
Discord のクライアントは主にブラウザや Electron を利用している。つまり WebRTC が利用できる。そして何より彼らは WebRTC のエキスパートだ。さらにゲームプラットフォームになった。
もしかすると Discord はクラウドゲーミングにも進出してくるのかもしれない。