2024 年の WebRTC はどのくらい低遅延なのか

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May 1, 2024

この記事は時雨堂の WebRTC SFU Sora の宣伝を含みます。

2011 年に WebRTC がリリースされてからもう 13 年が経過しました。13 年、開発し続けられてきた libwebrtc は化け物みたいなライブラリになっています。

2024 年、WebRTC はどのくらい低遅延にできるのかという現状を共有しておきます。

ハンギョドン

これは Chrome 124 (macOS arm64) を利用して配信し、WebRTC SFU Sora を経由して Chrome 124 (macOS arm64) で受信しているのを Gyazo Video でキャプチャした映像です。

  • 検証場所は東京の秋葉原
  • Chrome -> WebRTC SFU Sora -> Chrome
  • 1080p 30fps AV1 3000 kbps
  • ソフトウェアエンコーダー/デコーダー
  • 音声はなし、映像のみ
  • サーバーは Linode の Premium CPU 8 G 大阪リージョン
  • 回線は普通のフレッツ
  • WiFi 環境
  • カメラはロジクールの MX BRIO
  • マシンは Mac mini (M2 Pro)
  • WebRTC なので通信は暗号化 (DTLS-SRTP / AES-GCM 128) されている

専用の機材などは特に利用しておらず、ブラウザが配信し、ブラウザが受信しています。WebRTC SFU を経由しているので P2P ではありません。

WebRTC を利用する事で、専用のハードや独自コーデックや独自通信方式を利用するのではなく、しっかりと規格化され、皆さんのマシンにインストールされている無料のブラウザを利用して、ここまでの低遅延を実現することができます。

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