食べていけてる時は無理に稼がない

IT 系零細パッケージメーカーの場合

ありがたいことに自社製品が多くの企業に導入して頂けており、自社製品の売上だけで食べていけるようになりました。

今までは自社製品だけでは食べていけなかったため、外のお手伝いをしていました。ただ自社製品だけで食べていけるようになったのは経営者としてはじめてなので、どうしてみてるかを書いていきます。

会社の状況

従業員たちの給与と会社の維持にかかる費用はすでに自社製品の売上で十分まかなえています。普通に賞与も出せるレベルです。

自社製品はパッケージ製品のため、運用などはありません。労働時間は 6 時間の定時労働、土日祝日、年末年始はお休みです。残業はお手伝い系の仕事が忙しくなるとありますが、自社製品に関しては皆無です。

パッケージ製品の開発方針

機能より品質重視という方針をとっています。またカスタマイズは受けていません。そのため、自社製品に関しては顧客との調整などは発生しません。サポートの問い合わせも月で数件程度です。

パッケージ製品ということもあり、リリースは年 2 回で半年ごとのリリースです。できるだけリリース頻度を下げるようにしています。

新機能に関しては1リリースで多くても 1–2 個です。できるだけ新機能を実装しないようにしています。既存機能の改善を重視しています。

もちろん時代の流れには沿っており、最新技術には対応していっています。ただし、それもできるだけ設定ファイルで有効にしない限りは利用できなかったり、既存機能には影響しないような仕組みでプレビュー版として提供をするようにしています。

新機能の開発が少なく、投資するのは品質が優先という方針をとっているため、仕事は基本的に従業員に判断して進めてもらっています。

無理に稼がない

「稼げている時こそより稼ぐべき」とよく言われるのですが、どうも自分の感覚とはあっていないようです。自分は稼げてる時こそ無理に稼がないで、自社製品の品質に投資したり、 OSS へ投資したり、社員の負荷を減らすべきだと考えています。

当たり前ですが稼げていない時は会社全体に負荷がかかります。稼げている時は無理に会社に負荷をかけてより稼ぐのではなく、無理に稼がないという方針を取るべきだと判断しました。

なぜ無理に稼がないか

稼げている時に無理に稼ぐと、従業員はいつ休む?という話になります。稼げていない時には無理に稼がないと行けないときが多いです。稼げている時こそ無理しないべきです。

それこそ無理せずコツコツと積み重ねられるものを積み重ねていくべきです。稼ぐ必要があるときはコツコツ積み重ねるよりも目の前の売上が重要になってしまいます。残念ながらその状態で良い品質のものを作るのは難しいです。

自社製品の品質って、疲れてると良くなりません。余裕がある働き方が一番です。

どんな方針をとっているのか

外のお手伝いをできる限り減らして、従業員には自社製品に関わる仕事だけをお願いしています。

また、自社のクローズドは自社内で閉じていますが、OSS に関しては社外の人を巻き込むようにしてみています。OSS の新機能の追加や改善、メンテナンスなどを社外の人にもお願いすることができるようにして社内の負担を減らすようにしています。

小さな会社はリソースが限られているため OSS に関してはすこしだけ社外の人にお願いするようにしています。お金で解決できるような状態を作っておくというのはとても重要だと考えているからです。

これは社内のリソースを少ないままで OSS を維持するための戦略です。ただこれも自社が稼ぐ必要がある状態では難しいです。

さらに自社製品向けの自動テストシステムを開発しています。期間は長めにして最小で 1 年とかで見ています。自動テストのコストはとても高いですが、ないよりは会ったほうがいいです。もちろんその間に製品が売れなくなったらそれで終わりですが、投資というのはそんなものです。そして自動テストシステムの開発経験は無駄になりません。

より稼ぎたくならないのか

外のお手伝いはスケールしないので、より稼ぐ場合は人を増やす必要があります。それは自社のように人を増やさないという方針をとっている場合は方針とマッチしません。

それよりは自社製品が売れるほうが一番です。自社製品を売る場合、何より大事なのが品質です。品質が悪い製品が売れてしまうとサポートが破綻、リリース頻度が増え、会社の負担が増えます。そして従業員が辞めます。

稼ぐためにも品質を上げるために無理に稼がないというのが大事だと判断しました。

当面の目標は?

いま自社の従業員は 4 名ですが、この人数で自社製品だけの売上で年間 4 億円行けば良いなと思っています。

すぐに達成できるわけではないのでコツコツ色々なものを積み上げていくために無理に稼がないという方針をとっています。

Written by

Erlang/OTP / 時雨堂 / WebRTC / E2EE

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