自社 OSS のコミュニティ運用を Discord に集約した

自社の OSS と無料サービスのコミュニティをすべて Discord に集約しました。かなりうまく回っていると思っているので、どんな感じで運用しているかを書いていきます。

前提

  • IT 系パッケージメーカーな零細企業
  • クローズド自社製品で食べている
  • OSS へのサポートは提供していない
  • 無料サービスへのサポートは提供していない
  • OSS へは積極的に投資している
  • ロードマップにある機能を有償で前倒して実装することもある

コミュニティマネージャーの採用

信頼できる技術者に副業としてコミュニティマネージャーをお願いしています。

仕事内容は責任はなく、基本的には誰かがチャットをしたときに反応をしてもらうというものです。質問しやすい空気を作ってもらっています。

また、コミュニティマネージ以外に検証の仕事も合わせてお願いしているます、そのため OSS やサービスをユーザ視点で触っており、技術もわかるコミュニティマネージャーという感じです。

反応してくれる人がいるというのはとても大きいものです。質問したけど半日放置されるだけでも印象は悪くなります。

社員は担当させない

対応が時間外労働になる可能性が高いことや、営業時間だったとしても差し込み作業になるためです。

もちろん営業時間内に反応したければしてもいいです。そこは自由です。

定時労働の社員とオンラインコミュニティ運用って基本的にマッチしないと思っています。

Discord のロール

時雨堂、管理者、開発者、貢献者の4つを用意してみています。

「時雨堂」は時雨堂の中の人です。全権限を持っていますが、基本的に自分以外は反応しません。Sora SDK 関連は CTO が出てくることがあるかも、くらいです。

「管理者」はコミュニティマネージャーです。BAN などの権限を持っています。荒らし対策の権限がメインです。

「開発者」はコミッターです。GitHub リポジトリへの Write 権限保持者です。権限は一般と同じです。

「貢献者」は素敵な質問をしてくれたり、誰かの疑問に答えてくれたり、バグ報告してくれたりした人を貢献者としています。私の独断と偏見で設定しています。権限は一般と同じです。

4つの中で管理者が一番重要なロールで、この人だれだろう?ってならないようにするのが目的です。コミュニティマネージャーとぱっと分かるのは大事だと思います。

質問や相談について

コミュニティマネージャーには質問に気づいたらできるだけ早く反応してもらっています。すぐに回答できないものについては「時雨堂の人に聞いてみないとわからないですね、確認してみますね」という対応をお願いしています。これだけでも質問した方は安心感が違うと思います。

自分が回答する時はとにかく丁寧に回答するよう心がけています。使っていて出た疑問、使う前に聞いてみたいことなどは可能な範囲で回答します。

実際、皆さんとても丁寧に聞いていただけるので本当にありがたいです。

失礼な人への対応について

丁寧に対応します。なぜならコミュニティに参加されている方がこちらの対応で嫌な思いをする必要はないからです。

丁寧に対応しても、酷いようであれば BAN します。今の所、BAN をするまでの方はでてきてはいません。

サポートについて

OSS や無料サービスのサポートは提供していません。有料でも提供していません。

サポートは「開発側が責任を持って手を動かし、最後まで面倒を見る事」だと思っています。それを OSS や無料サービスで行うほど会社に余裕がないためです。

アドバイスについて

アドバイスは可能な範囲でしています。こうしてみたらどうだろう?というこちらが手を動かさないのが前提になります。

知っていることを伝える以上の事はしないようにしています。

フィードバックについて

大歓迎です。実際に多くのフィードバックを頂いています。これは本当にありがたいです。実際フィードバックから改善したものもあります。

バグ対応について

落ちる、繋がらない、など致命的なものであれば最優先で対応します。それ以外の場合で回避策がある場合は優先度は下がります。

OSS のソースコードはオープンだが、開発はクローズド

時雨堂の OSS はソースコードを Apache License 2.0 として公開していますが、開発についてはクローズドで公開はしていません。

機能追加などの PR も一切受け付けていません。これは Lua の開発方針をマネしています。

まとめ

コミュニティの運営の基本は「可能な限り早く丁寧な対応をする」でそしてそれを継続していくことがすべてだと思っています。

優秀なコミュニティマネージャーを雇えたことは本当にラッキーだと思っています。

Written by

Erlang/OTP / 時雨堂 / WebRTC / E2EE

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